トピックス

トピックス

FMしまだ 2019年4月18日 放送 「ふるさと納税・新入社員とお金」

 

総務省が『ふるさと納税』のルールを厳格化したことにより、各自治体からは賛否の声が上がっています。特に大きな声を上げているのが大阪にあります泉佐野市でして、反発する声が連日ニュースなどで話題になっていましたよね。

 

泉佐野市って関西空港のすぐ近くに位置しておりまして、ふるさと納税が始まる前は、かなりの財政難だったと言われております。ふるさと納税の制度をチャンスだと思い、必死になって全国から返戻品を集めた結果が、今の状況を作り上げています。

 

ダントツで全国1位の寄付額となっており、財政は潤ったと言われておりますが、その影響を受けて、逆に税収減となる自治体もあり、今回の問題が浮上したのです。泉佐野市の努力は認めますが、本来の目的がズレてしまっていることが問題視されても仕方ありませんよね。

 

で、今更なんですが、そもそも『ふるさと納税』ってどんな趣旨で始まったかって知っていますか?

 

『ふるさと納税』とは、ふるさとや応援したい自治体に寄附ができる制度のことです。寄附金の「使い道」はご自身で指定でき、寄付をした自治体からお礼の品もいただける魅力的な仕組みと言われていました。

 

しかし近年、その『ふるさと納税』の過熱ぶりが問題視されるようになってしまいました。『ふるさと納税』はそもそも「寄付」を目的とするにも関わらず、牛肉や温泉宿泊券といった高価な返礼品ばかりが時間の経過とともに独り歩きしてしまったんです。言うまでもなく、これでは本来の目的から外れてしまいますよね。

 

こうした事態を受け、総務省は2017年に返礼品を寄付金額の3割程度に抑えることや、商品券、家電など換金性や資産性の高いものを自粛するように通知しました。さらに、今年4月には「地域資源を活用したものを送付するなど、良識ある対応」を求めました。それでも意向に従わない自治体として、12の市と町が今回やり玉に挙げられたと言う事なり、その一つが泉佐野市だったのです。

 

現在の泉佐野市では、1200種類を超える返戻品を準備しておりますが、そのほとんどが全国各地から取り寄せているものです。今回の改正で、それらが取扱いできなくなるとかなりの税収減となり、死活問題となりますよね。

 

ルールを発表した総務省の顔色をうかがいながらこの『ふるさと納税』に対応していかなければいけないと反発する自治体と、それを後押しする自治体があり、今年6月からその新ルールが適用されると発表されました。

 

来月中旬には、6月以降のふるさと納税を実施できる自治体が告示されます。今後の同行がかなり注目されると思います。それと、6月から新ルールが適用されますので、寄付をされる方は、その前のほうがいいかもしれませんね。

 

ここからは別の話題に入ります。

 

新しい年度が始まり、多くの方に生活の変化が誕生したと思います。我が家も長男が中学生となり、家庭環境が大きく変化をしました。

 

で、新たなステージと言えば、新入社員ですよね。新入社員にお金の使いみちについてのアンケートを行いました。順位ってどんな感じだと思います?

 

1位は貯金。2位が親へのプレゼント。3位が自分へのプレゼントとなっており、ここ数年この順位にほとんど変動はありません。

 

ただ、この順位って綺麗事だと思いませんか?

 

貯金はまだわかりますが、2位の親へのプレゼント、これって最初だけ…

 

順位としていれるのであれば、継続するものを入れるべきだと思います。

 

そうすると、自然と順位が逆転して、3位の自分へのご褒美が強くなってしまう傾向がありますよね。

 

今までにないお金を手にするのですから、仕方ないと言えばそれまでですがね

 

お金の取扱について、いつも3つのお財布に分けましょうってお話をしますよね。若い方も例外ではありません。

 

例えば1ヶ月に20万円手取りがあるとします。ここから自分の為にいくら使うかを決めて、そのお金を1つ目の財布に入れます。

 

次に残ったお金を、貯金していきます。ここで大切なことが、貯めるお金を2種類に分けていくことです。大まかに区切ると、10年以内に使うか使わないかで分ければいいと思います。

 

10年以内に使うものとしては、車とか旅行ですかね。10年以上になりますと、結婚やマイホーム購入、あと、早い方ですと20代から老後の事を考える方もいますね。

 

これで3つの財布に別れましたよね。すぐ使うお金、10年以内に使うお金、そして10年以上先に使うお金ですね。

 

それで、大切なことは、この10年以上先に使うお金をどう貯めて、更には増やしていくかです。

 

これは20代だけに限らず、全世代にお伝えしたいことです。

 

就職すると、親が発する一言として『しっかり貯金をしなさい!』がいつも上位を陣取っていますが、実はこれって大きな落とし穴がある一言なのです。

 

佐藤さん、以前お話した『72の法則』って覚えていますか?72÷その時の金利で計算すると、お金が倍になる年数が算出されます。例えば金利が1%であれば、72÷1で72年と算出されます。

 

現在の普通預金の金利は0.001%ですから、計算するとお金が倍になるまでに約70,000年以上時間がかかる計算になります。昔は金利が高かったから貯金でよかったのですが、今の世の中こんな貯め方をしていたら、インフレには全く対応できず夢に描いたプランが実現されなくなります。

 

貯金はお金の金額は保証しますが、その価値は全く保証してくれません。

 

ここまで話すと、次は『じゃあ、どうやって貯めていけばいいか?』ですよね。

 

今日は簡単に2つの方法をご紹介いたします。

 

『iDeCo』と『変額保険』です。この2つに共通して言えることは、物価の変動に連動して、預けてある資産も変動するものです。ということは、定期預金のように預ける時に金利が決まっているわけではなく、自分で運用先を決める『投資』なんです。

 

『投資』って言葉を聞くと、とても怖い!と言う印象を持つ方がいますが、私は全く正反対の意見です。金利が低くて何も増えないところに預けるよりも、将来受け取れる金額に殖えるという可能性を秘めているのですね

 

それで、証券会社に行って株を買うのではなく、『iDeCo』や『変額保険』を経由して『株式』に投資をすることをおすすめしています。

 

お金を貯めることに重要な複利効果があることや、税金の面でも優遇されています。

 

株式は怖いという印象をお持ちの方も多くいますが、その殆どがルールを知らない方で、短期間で儲かると甘い夢をみている方だと思います。『株』に投資する怖さとして、何を買ったら良いのかわからないという回答をよく聞きます。この2つに投資すれば、その時々に合った株式にプロが投資をしてくれるのです。皆さんは毎月一定額を支払うだけ、楽だと思いませんか?

 

今から40年前の日経平均株価は5,000円前後ですが、今は20,000円を超えていますよね。40年前に一口買っていれば、資産が4倍になっているじゃないですか。期間によってはそんなにうまくいかないこともありますが、私の中では少額でも始めるべきことだと思っております。

 

どの企業も株主からお金を集めたくて業績を伸ばそうと努力しています。だからそんな集団に投資をして、おこぼれをいただければいいと思いません?

 

若いほど老後までの時間がありますし、その分運用する時間もあります。大切なことは、一度始めたら目標値に到達するまで諦めずに貯め続けることです。途中で貯める金額を増やすこともできますので、最初から背伸びはせず、少額から初めて、まずは貯めるという癖を身に着けてください。

 

でもね、ただ貯めるだけだと、なんの効果もありません。情報収集して、殖やす楽しみも身に着けて下さいね。大切なお金ですので、皆さんにもっと殖やすを楽しんで頂ける様にこれからもたくさんの情報発信をしていきます。