マネートーク

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FMしまだ 2020年05月28日 放送              [投資をするなら、本質を理解しよう]



プロである我々の使命



ライフプランニングの重要性を何度もお伝えしてきましたが、今回のコロナ禍の影響を受け、 ライフプランニングをさらにバージョンアップさせていく事が、弊社の使命だと感じております。

例えばお仕事についてです。従来通り年収のみを反映させるのではなく、地位や職種、 環境なども聞いていかなければならないと思います。また、配偶者が働きに行けるのか、 ほかの仕事にシフトできるかなど、数値化できない項目がたくさん追加されていきます。
支出についても、綿密な計画を立てる事に重点を置くことに致しました。まずは固定費。 住宅ローンの費用負担は大きさ、近所に親族はいるのか、生活を支えるための数ヶ月分のキャッシュがあるのか等、 不測のアクシデントに備えたライフプランニングを提供いたします。

緊急事態により、政府から多くの給付金や支援金が発表されます。皆様に一番馴染みがあるものですと、 1人当たり10万円給付される特別定額給付金ですね。既に受け取った方はいらっしゃいますか?私の住む静岡市では、 明日より申請書が発送されるとの事です。使い道は個人の自由ですが、 貯金に回さず少しでも多くの金額を消費して下さい。地域にお金を落として経済を盛り上げていきましょう!

会社に対してもたくさんの給付金制度があります。先日他局のラジオ番組で、 少し名の通った『ファイナンシャルプランナー』がこの給付金について解説をしていました。 その中の一つ『持続化給付金』の解説が、私の中で引っかかりました。
持続化給付金とは、前年同月比の売上が50%以上減少した中小企業や個人事業者に対し、法人は最大200万円、 個人事業者は最大100万円を給付する制度です。この給付金を堂々ともらいました! と言っているファイナンシャルプランナーはいかがなものかと。彼らは言わばお金の先生であり、 お金の大切さを指導する立場であります。そんなプロが売上無いから貰いましたと堂々と話していたら、 一般の方は不安にならないのかな?と思いました。




信頼できるプロと、ご自身の考えを



最近のテレビのコメンテーターは、政治家と違い視聴者の興味の奪い合い状態で、 その内容もかなり過激になっています。そんな中、私が最近うんざりした話題は、 業績悪化に伴う『レナウン』の民事再生、いわゆる破綻の話題です。8700万円の資金不足が原因と言われており、 マスコミはコロナ破綻だと大々的に報道しておりますが、実際はどうでしょう。 レナウンは10年前に中国企業の傘下に入っていて、その会社に売却した代金が未回収になったこともあり、 昨年度も約80億円の赤字を出していました。こんな赤字であれば、経営破綻も当たり前の話です。 それでもメディアはコロナ破産とあおりますが、私は単なる長年の布石だと思います。これはとても過剰な事であるため、 皆様もメディアの報道に対しては、しっかりしたご判断をお願いします。

近頃、コロナの収束に関連する話題を耳にするようになりましたが、 金融に関するコロナショックはまだ先が見えていないと私は感じております。ご自身の考えをしっかり持って、 わからない事は信頼のできる専門家に相談してください。




不況のタイミングを予測できますか?



緊急事態宣言の発令から私自身にも『自粛』が身につき、生活も大きく変化しました。 家にいる時間が長くなり、家族から煙たがられないように家事を進んで行うようにしている、 そんなお父さん、多いのではないでしょうか。
家で食事をするお父さんが増えたからでしょうか、キッコーマンの株価は上昇傾向にあります。 また、ユニ・チャームをはじめ、衛生用品など生活に欠かせない商品を扱う会社の多くは、 過去最高益を計上したと聞いております。何もかもがネガティブになるのではなく、 上昇気流に乗っている企業も勿論あります。

私はいつも危機やショックは定期的に訪れると申し上げてきましたが、 今回のコロナショックは世界的なショックの割に株価の影響が少ない事に少し不思議な気持ちを抱いております。 こんな話をしていると、お客様は良く『今後の株価ってどうなりますか?』って質問をしてきます。正直、 それがわかれば苦労をしませんよね。

例えば日経平均ですが、人それぞれ見方は異なります。もちろん、良い銘柄も悪い銘柄も入っています。 その中身を精査するよりも、少しの間は第2波に備えてじっと見ていることも健全と言えるかもしれません。 不安要素が身の回りに充満してくると、現在自分が保有している金融資産について不安を感じる人が多くなってきます。 不確実な事に欲望を抱いた結果の後悔は大きいので、今こそじっくり考える時期だと思います。

金融商品は購入時期や種類、支払方法について大きな差があります。特に昨年は市場が上昇傾向で楽観に包まれていたので、 何となく投資をした人が儲かった、そんなお話をよく聞きました。知識がないのに投資をして儲かると、 次に何を考えると思いますか?

今以上の金額で、今以上にリスクのある商品に投資をする人が増えてきます。株価が上がっていることに安心してしまい、 アグラをかいたときに崩壊してしまう、そんなものなのです。安易にもうかってしまったため、 投資家や証券販売員がリスクに対する意識が弱くなり、ただ儲かるという考えが先行してしまいました。

少し前のお話になりますが、ダイアモンドプリンセスの船内で感染問題がありましたよね。 あの時、ここまでの状態になってしまう事をどれだけの人が想像していたのでしょうか。 初めて感染が見つかったのが2月1日で、2月3日から横浜港で待機が始まりました。 2月5日には初めて検査結果が発表され2週間の待機が始まりましたが、その2週間後である2月20日、 投資信託をはじめ多くのチャートで最高値を更新しました。今となってはコロナに怯えておりますが、 この頃はまだ対岸の火事にしか感じていなかったと思います。それが3月に入り、30~35%価格が下落してしまい、 逃げ場を失った方が多くいたのではないでしょうか。もちろんこの下落には、 企業決算などコロナ以外の要因も多く含まれています。

下落した時に限って相談に来られる方っているんですよね。 弊社でご加入いただいたお客様であればその防衛策はしっかり考えての商品選びになっております。 危機やショックを味方につける策まで考えてありますが、 他の多くの金融業者はファンドの過去の値動きだけをもとに説明・営業しています。その為、 危機やショックが来るとお客様だけでなく、販売する側まで不安になっていることが良くあります。 同じ金融業界で働く身として、凄く迷惑で恥ずかしいお話です。

こんな時代だからこそ、長期分散投資の大切さを今こそ理解すべきであります。