FMしまだ 2020年01月30日 放送 [お金を貯める、ということ]
デジタル通信化の背景
この度、三菱UFJ銀行で、Eco通帳に切り替えた方に対して先着10万名様に1,000円をプレゼントするキャンペーン
を開始しました。Eco通帳とはデジタル通帳の事で、
紙ベースの通帳は廃止して携帯の画面などのみで取引を確認する事を言います。
デジタル通帳化推進の背景には、紙通帳にかかるコストの削減があります。
紙通帳にかかるコストには、印刷費や管理コストの他に印紙税の負担があり、
更に発行される口座は1口座につき200円の印紙税がかかります。
この税額は銀行業界全体では700億円超になるといわれていますが、
三菱UFJ銀行だけでも年間80億円近くの税負担があるとされています。
電子化する事で節税効果に繋がりますので、キャンペーンで1億円予算を組んだとしても、
何も痛手もないと言う事です。
ここで、消費者がデジタル通帳にした場合、紙通帳の場合のそれぞれのメリットをお伝えいたします。
- ■ 通帳を紛失する心配がない
- 通常紛失することは一般的にはあり得ませんが、全くゼロではありません。
- 通帳を紛失すると、再発行に1,000円程度の手数料が必要になります。
- ■ 通帳の記帳や繰り越しの手間が省ける
- 紙通帳では、銀行窓口やATMに行って記帳や通帳の繰り越しを行わなければなりません。 長期間記帳を忘れていた場合などは合計記帳されてしまうため、 定期的に記帳に行く必要がありますが、これが解消されます。
- ■ 一般口座より優遇されることが多い
- 銀行によって異なりますがATM利用手数料が優遇されたり、 ポイントが付いたりなど、 通帳がある口座に比べて優遇されるケースが多くなっていくことが期待できます。
- ■ 取引履歴を半永久的に確認できる
- デジタル通帳にすると、取引履歴が確認できる期間は限られます。
*金融機関により1~2年程度
- ■ 紙通帳ならではの便利ポイント
- 通帳に直接メモ書きできます。後から見直せるので便利!
- ■ やっぱり手に取れるのは安心
- 長年使い慣れた紙通帳が無くなるのには、不安を感じる人も少なくないと思います。
紙通帳は今後益々減少し、デジタル通帳へと移行することが予測されますが、 紙通帳が全面的に廃止されることはないと考えられます。 自分にとって、 どちらが向いているのかよく検討した上で選択することをおすすめします。
自分を知ることが大切
お金を貯める目的は?
「銀行や証券会社などでお金を貯める事に対し、しっかりとした知識をお持ちですか?」 「貯める目的ってなんですか?」という質問をすると、即答できない方が多くいらっしゃいます。 基本的に、お金を貯める目的は3つしかありません。- ■ 高額な買い物に備えるため。
- (住宅、車、旅行など)
- ■ 将来の出費に備えるため。
- (結婚、出産、教育資金、老後の生活など)
- ■ 予期せぬ事態に備えるため。
- (災害、自己、病気、怪我)
年代別でこの関心度が違い、20代は仕事を始めたばかりで貯蓄は少ないですけど、 結婚や住宅取得を意識して貯蓄の大切さを感じるようになります。 30代~50代になると徐々に収入は上がりますが、出産や教育費、住宅購入費など高額な支出が発生します。 60代になると貯蓄が増えていきます。住宅ローンや教育費が無くなり、退職金がもらえますもんね。
定年後に必要な額は人それぞれ
貯蓄が増えたからと言って、安心はできませんよね。仕事引退後は年金生活が始まりますが、
多くの方が貯蓄を生活費として取り崩しています。
老後資金として、2,000万円問題が少し前に話題となりました。65歳から95歳の30年間、
老後の生活資金が毎月55,000円不足する事を想定して、
55,000円×12か月×30年=19,800,000円と言う計算式になります。
ただ、私が行うライフプランニングの結果を分析していくと、2,700万円と言う試算も出ました。
各家庭で大幅なブレがあります。
それに備える貯蓄額として、年代を問わず全年齢で見たときの平均貯蓄額は、
2,000万円以上の世帯が3割ほどある一方で、100万円以下の世帯も1割程度あり、
両極に山がある分布となっております。
大切なことは自分を知ること、ライフプランニングを行うのに年代は関係ありません。
ただ何となく貯めるのではなく、目的を定めてみてはいかがですか?