マネートーク

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FMしまだ 2018年11月22日放送              将来もらえる年金の違いを考えよう


お金の壁


災い転じて福と成す

今年もあっという間に1年が過ぎてしまいました。今年は『災』という漢字で締めくくられましたね。 応募総数の10%以上の人がこの漢字を選んだようです。地震や豪雨、台風や猛暑など、災害が多すぎた 1年だったと感じています。この『災』という文字の重みを、私自身もしっかり受け止めなければと 思っています。
ただ『災い転じて福と成す』という言葉もある通り、乗り越えればきっと幸福が舞い降りると信じて おります。皆様に幸福が舞い降りるために私は何ができるのかと、来年もこんな事を考えながら、 お金の勉強を皆様としていきたいと思っています。


150万円の壁

*106万円の壁となることもあります

小さなお子様を持つお母さんの中でよく話題となっているのがお金の壁です。
例えば103万円、106万円、130万円、150万円と、お金の壁ってたくさんあると思います。まず、年末調整 の時期によく出てくるのが、103万円の壁のお話です。この103万円の壁が、今年から少し内容が変更され て、150万円の壁なんて呼ばれ方もしていますが、まだまだ浸透されていませんね。
よく、旦那さんの扶養の範囲で働きたいって方がいますよね。昨年まではこれは103万円までが条件でした が、旦那さんの所得が900万円以下であれば、奥さんの収入が150万円までであれば、従来通りの金額を控除 できるようになりました。

それで、ここからもう一つお話がありまして、『配偶者特別控除』って聞いたことありますよね。旦那さん の所得が1,000万円以下(収入ベースで言ったら約1,200万円以下)であれば、扶養の範囲を超えたとしても、 奥様の収入が201万円までであれば段階的に控除を受けることができるようになりました。
この『配偶者特別控除』ですが、昨年度までは、奥様の収入が141万円以下でなければ控除できませんでした ので、大幅に枠が広がって有利になる方が増えたと思います。


130万円の壁

これは社会保険についてですよね。社会保険って結構高いからこの金額の範囲内、要は扶養の範囲内で働 きたいと思う方が多く居ますよね。
私の家庭では、扶養にこだわることなく、逆に社会保険料を徴収されるような働き方を今でもしています。 同じ収入で、社会保険の扶養の方と比べれば手取りは少なくなりますが、なぜだかわかりますか?
答えは「将来もらえる年金の違い」です。ここからは、今の基準で全てお話しますね。

仮に年間120万円の給与で20歳から60歳まで働いたとします。この期間、社会保険の扶養だったと仮定します と、65歳以降でもらえる年金が78万円です。
一方で、年間120万円の収入は同じで、全ての期間厚生年金に加入していたとすると、65歳以降にもらえる年 金の額は105万円です。期中の社会保険料の支払80歳位が損益分岐点になります。
年金は物価スライドとなっているため、経済が良くなれば貰える金額が増えたりします。いま手取りを増やし ても、計画性がなければ、自然とお金って消えてしまうのは一般的ですよね。

所得税とか社会保険の扶養にこだわるのもいいですが、やはり働けるだけ働いて、子育て費用や将来の蓄えを確実にしていくことが大切な事ではないでしょうか。
また、パートだからと言って社会保険に加入しなくていいなんてことはありません。結構多くの方に加入義務 が発生していると思います。
確かに手取りが少なくなってしまうことは悲しい事だと思いますが、老後の安定した収入のため、一度検討して みてはいかがでしょうか?


おまけのハナシ「医療費控除」と「セルフメディケーション税制」

年末といえば大掃除。ということで、普段捨てられないものも思い切って捨てちゃいますよね。1年に1度は 思い切ることも大切ですが、薬局と医療費のレシートだけはチェックして下さい。
皆さんは100,000円以上の医療費だけに注目していませんか?
たった12,000円以上の医薬品を購入していれば、控除の対象になります。控除を受ける条件としましては、健康 診断を行っていることなどがありますが、通常のサラリーマンであれば会社で行っていますよね。
レシートに☆印などがついているものが対象になりますので、一度ご確認下さい。